許可が取れるかは、物件を決める前の確認でほぼ決まります。用途地域・消防・建物の確認と、保健所・消防署への相談の進め方をまとめます。
いちばん多い遠回りは「契約してから調べる」
簡易宿所(旅館業)は許可制で、営業日数の上限がない代わりに、地域・建物・設備の条件があります。契約してから用途地域を調べて「許可が取れない」と分かる、消防設備の費用が見込みの何倍にもなる、といった遠回りは、順番を守れば多くが防げます。→ 簡易宿所
進める順番
- 候補を絞る:用途地域、区の条例、建物の大きさと階数を確かめる
- 保健所に事前相談:図面を持って、許可の見込みと必要な設備を確かめる
- 消防署に事前相談:消防法でどう扱われるか、必要な設備を確かめる
- 契約:ここまでの結果で、費用と期間の見通しが立ってから
- 工事・書類の準備
- 申請と検査:保健所と消防の検査を経て、許可
手続きの細かな順番や必要な書類は、区によって違います。→ エリア別の民泊ルール
物件の段階で確かめること
- 用途地域:ホテル・旅館を建てられない地域(住居専用地域など)では、原則として営業できません。→ 用途地域
- 区の条例・基準:玄関帳場や従事者の常駐、学校の周辺での制限などを上乗せしている区があります
- 消防:家主の有無・延べ床面積・階数で、必要な設備と費用が大きく変わります。3階建てや大きな建物は費用が膨らみやすくなります
- 建物:客室の広さ、採光と換気、増築が登記や図面と合っているか。宿泊に使う部分が200㎡を超えると、建築基準法の用途変更の手続きが必要になります
- 権利:賃貸なら貸主の承諾、マンションなら管理規約
相談の窓口で気をつけること
- 窓口は、こちらの計画が基準に合うかを判断する立場です。「どうすればいいか」を丸ごと教えてもらう場ではないので、図面と計画を具体的にして持っていきます
- 「これで合っていますか」より「必要な条件を教えてください」と聞く方が、得られる情報が多くなります
- 分からない言葉はその場で聞き、誰が何を言ったかを、相談の記録書やメモに残します
図面に書き込んでおくこと
各部屋の用途、水回りの位置、出入口と窓、階ごとの平面と床面積、照明・感知器・消火器の位置、避難の経路。元の図面がなくても、手書きで書き足した図面で相談を始められることがあります。消防の相談では、感知器の種類と位置、消火器から最も遠い場所までの距離なども聞かれます。
CHECKLIST確認のチェックリスト
- 契約の前に用途地域と区の条例を確かめた
- 保健所に図面を持って相談した
- 消防署に相談し、必要な設備と費用を確かめた
- 宿泊に使う面積が200㎡を超えないか確かめた
- 貸主の承諾・管理規約を確かめた
- 相談の内容を記録に残した